- ヘイ。金曜日だね。
- 朝から雨模様だが、今日は2週間ぶりくらいに出社している。お気に入りの撥水ブルゾンと新調した折り畳み傘があるので、天気のわりに気分は悪くない。
- 少し前まで、服やら何やらにお金をかけることにメリットを感じられなかったんだけど、歳を重ねて、「ちょっといいものを長く使う」の思考を持つようになってからは、なるほど確かに自己投資は楽しいなと思えるようになりつつある。
- 何もモデルさんみたいにバチバチに決めたろうというわけではなく、普通に、ちゃんと、なんかそれなりの格好をしたいと思っていて、それができているとテンションが上がるんですよね。
気に入った服を着ることは――まあ、わるくないかなという格好をすることは、なにより自分のテンションを高めてくれる効果がある。
コーディネートを考えて、姿見の前に立ち、「よし」と思う朝のルーティンをこなすこと。それは、どんな自己啓発書より己を鼓舞してくれる。
自分をアゲるためのファッション/2020年6月30日|ななし|note
- 今は服を例に出したけど、シャンプーや香水でもいいし、スマホケースでもいいし、それこそ折り畳み傘でもいいし、好きなキャラのキーホルダーでもいいし、お気に入りの音楽でもいい。
- つまりなんでもよくて、日々の生活の中に、自分を好きになる要素を詰め込んで暮らしたいですねという話です。楽しいことだけ考えて生きようぜ。
- ちなみに俺は今日、AirPodsの充電を切らしていたので泣いています。会社の電力を使ってたっぷりと充電してやるからな……!
- 17時半退勤。からの世田谷シアタートラムにて舞台観劇。
脳ミソぐちゃぐちゃの、あわわわーで、褐色の汁が垂れる。|キ上の空論#13 - オフィス上の空プロデュース
これは、性の《癖(へき)》と
《壁(へき)》の話です。
- 目当ては黒沢ともよさんと藤原祐規さん。相変わらず素晴らしい役者さんでした。
- 2月以来の観劇だったけど、帰ってきた感が半分くらい。思ったよりも自然体で舞台に没入できて少し安心した。
- まぁ多分、これを読んでいる人の中にネタバレを気にするような人はいないと思うので、ガンガン書いてしまおう。
- 登場人物のご紹介。主人公が女装癖で、ヒロインがフィクトロマンティック(架空のキャラ愛者)で、主人公の友達が女装バーで働いてて、主人公の先輩が女性に性転換してて、ヒロインの後輩は尻軽女で、その後輩に未練たらたらな男は妻子持ちで、ヒロインの同僚は14年付き合った男と別れてマッチングアプリで出会った男と結婚しています。あ、もちろん"普通"の人もいます。
- 全体的にはコメディなんだけど、上記のとおり各々のセクシュアリティが尖っていて、でもそれを隠しながら生活していて、それがふとした拍子に露わになった時、相手のことを受け入れられますか?というのがメインテーマ。
- 恋とか友情とか欲とかいろんなものとその各種性癖が交じり合って、あり得ない!と思って最初は壁を作って拒絶しちゃうんだけど、それを壊してみたら意外と悪くなくて、これはこれでありだな。みたいな。そんなお話でした。
- きょう観劇していた約100人の中に"普通"の人が何人いたかは分からないけど、何かが残っていたらいいなぁと思ったり。でもその一方、完全にフィクションのエンタメとして笑い飛ばしても正解だなぁとも思ったり。どちらの捉え方もできるという意味で、この演劇自体がまさに"多様性"だなぁと。
- 美術設定もとても良くて、抽象的ともいえるし具体的ともいえるような感じで、その曖昧さが絶妙でした。
- 衣装は赤色がすごく目立って、今ぼんやり回想してみると、心から血を流している人は赤色を纏っていたのかなぁとか思う。あと黄色や緑もあったけど、あれはなんなんだろうか。そういうのを考えるのも楽しいですね。
- 印象に残っている台詞として、
友達とかには全然いるけど、自分の恋人がそうなのは嫌……キモい……!
- みたいなのがあって、すごく質量のあるリアルな言葉だなぁと思った。そうだよね。ジェンダーレスとかLGBTQ+とか、みんな頭では分かっているけど、いざ自分ごととして考えるとちょっとゾッとしちゃうもんね。
- 観劇前からこういうテーマだとは思っていなくて(だってあらすじにもそんな言葉ないし)、それでも自分がいわゆる"普通"ではないから、作中で女装癖のカミングアウトがあったときも「なるほどな」としか思わなかったんだけど、客席からは少し笑い声も聞こえてきて、ほんとのこと言うと、ちょっとムカついたんですよね。
- でも、さっき言ったみたいに、そういう捉え方をするのも正解で、「もっとちゃんと感じろよ」と押し付けるのは間違いなんだよなと思って、なんかそうね、セクシュアリティを理解したいマンとして成長できた気がします。
- 登場人物の中には自分のセクシュアリティをカミングアウトしない人もいて、それがすごく良かったです。"普通"なのかもしれないし、"普通"じゃないのかもしれないけど、黙ってることもひとつの正解だもんな。
- そんな感じ。予想外の方向から刺さった作品だったけど、紛れもなく傑作でした。
9月17日からは
— 黒沢ともよ (@TomoyoKurosawa) 2020年9月5日
三軒茶屋 シアタートラムにて
『脳ミソぐちゃぐちゃの、あわわわーで、褐色の汁が垂れる』
10月20日からは
与野本町 彩の国さいたま芸術劇場にて
『ミュージカル ひめゆり』
に出演しますが、どちらもありがたいことに土日公演のチケットが残り僅かとなりました。
今この世の中で、
"演劇に触れる時間を作る"という選択をしてくださった方がこんなにもたくさんいらっしゃること、とても嬉しく思います。
— 黒沢ともよ (@TomoyoKurosawa) 2020年9月5日
安全に、見やすい席で見ていただけるようにわたしからは平日公演の観劇をお勧めさせてください。
1日の終わりに物語に触れるという経験は"明日の暮らし"を
"明日の暮らし"をほんの少しだけ鮮やかなものにしてくれる事と思います。
— 黒沢ともよ (@TomoyoKurosawa) 2020年9月5日
作品に触れる休日も好きですが、普段の生活のおしまいに作品に触れるのもオススメしたいです。
とにもかくにも 気持ちよく、安全に、安心して楽しんでいただきたいので、もしよろしければ平日の観劇もご検討ください。
私たちの日々の暮らしに寄り添っておかしくも愛おしい人たちがしあわせを求めてもがいてる #キ上褐色 も
— 黒沢ともよ (@TomoyoKurosawa) 2020年9月5日
私たちの知らない命がけの日々を必死に生きようとした学徒たちの日々を追いかける #ひめゆり2020 も
大切に、誠実に努めます。
配信もありますが、劇場の空気も含めて是非、お楽しみに。
演劇に、演劇でしか味わえないし伝わらないことがあるように
— 黒沢ともよ (@TomoyoKurosawa) 2020年9月5日
アニメにも、アニメでしか描けないし進められない物語があります。
数百人のスタッフの数百時間、数千時間がひとつひとつに詰まっています。
劇場や映画館でしか体験できない物があるように、普段暮らす家で観るからこそ見つかる
宝物もあるかと思います。
— 黒沢ともよ (@TomoyoKurosawa) 2020年9月5日
わたしはそう思います。
劇場でも、映画館でも、テレビでもネットでも、
今心のから手を伸ばしたいと感じた形で楽しんでいただけたら嬉しいです。
どうぞお楽しみに。
何処かあなたの心が求める場所で
お待ちしています。
#シアタートラム#キ上褐色#三軒茶屋
— 黒沢ともよ (@TomoyoKurosawa) 2020年9月16日
明日、半年以上ぶりに有観客の演劇が開幕します。
イベントも舞台も中止や延期が続いてきました。
今、お客様を招いて演劇ができることに。大好きな劇場で演劇ができることにたくさん感謝して、大切に遊ぶことに努めます。
ぜひ軽やかにお楽しみください。 pic.twitter.com/RGqX0AdCfx
- 良い1日だった!毎日たのしいね。