せーはくの備忘録

備忘録(びぼうろく)は、記憶すべき事柄を簡単にメモするための個人的な雑記帳である。

20200925

  • ヘイ。金曜日だね。
  • 朝から雨模様だが、今日は2週間ぶりくらいに出社している。お気に入りの撥水ブルゾンと新調した折り畳み傘があるので、天気のわりに気分は悪くない。
  • 少し前まで、服やら何やらにお金をかけることにメリットを感じられなかったんだけど、歳を重ねて、「ちょっといいものを長く使う」の思考を持つようになってからは、なるほど確かに自己投資は楽しいなと思えるようになりつつある。
  • 何もモデルさんみたいにバチバチに決めたろうというわけではなく、普通に、ちゃんと、なんかそれなりの格好をしたいと思っていて、それができているとテンションが上がるんですよね。

気に入った服を着ることは――まあ、わるくないかなという格好をすることは、なにより自分のテンションを高めてくれる効果がある。

コーディネートを考えて、姿見の前に立ち、「よし」と思う朝のルーティンをこなすこと。それは、どんな自己啓発書より己を鼓舞してくれる。

自分をアゲるためのファッション/2020年6月30日|ななし|note

  • 今は服を例に出したけど、シャンプーや香水でもいいし、スマホケースでもいいし、それこそ折り畳み傘でもいいし、好きなキャラのキーホルダーでもいいし、お気に入りの音楽でもいい。
  • つまりなんでもよくて、日々の生活の中に、自分を好きになる要素を詰め込んで暮らしたいですねという話です。楽しいことだけ考えて生きようぜ。
  • ちなみに俺は今日、AirPodsの充電を切らしていたので泣いています。会社の電力を使ってたっぷりと充電してやるからな……!

 

  • 17時半退勤。からの世田谷シアタートラムにて舞台観劇。

脳ミソぐちゃぐちゃの、あわわわーで、褐色の汁が垂れる。|キ上の空論#13 - オフィス上の空プロデュース

これは、性の《癖(へき)》と
《壁(へき)》の話です。

  • 目当ては黒沢ともよさんと藤原祐規さん。相変わらず素晴らしい役者さんでした。
  • 2月以来の観劇だったけど、帰ってきた感が半分くらい。思ったよりも自然体で舞台に没入できて少し安心した。
  • まぁ多分、これを読んでいる人の中にネタバレを気にするような人はいないと思うので、ガンガン書いてしまおう。
  • 登場人物のご紹介。主人公が女装癖で、ヒロインがフィクトロマンティック(架空のキャラ愛者)で、主人公の友達が女装バーで働いてて、主人公の先輩が女性に性転換してて、ヒロインの後輩は尻軽女で、その後輩に未練たらたらな男は妻子持ちで、ヒロインの同僚は14年付き合った男と別れてマッチングアプリで出会った男と結婚しています。あ、もちろん"普通"の人もいます。
  • 全体的にはコメディなんだけど、上記のとおり各々のセクシュアリティが尖っていて、でもそれを隠しながら生活していて、それがふとした拍子に露わになった時、相手のことを受け入れられますか?というのがメインテーマ。
  • 恋とか友情とか欲とかいろんなものとその各種性癖が交じり合って、あり得ない!と思って最初は壁を作って拒絶しちゃうんだけど、それを壊してみたら意外と悪くなくて、これはこれでありだな。みたいな。そんなお話でした。
  • きょう観劇していた約100人の中に"普通"の人が何人いたかは分からないけど、何かが残っていたらいいなぁと思ったり。でもその一方、完全にフィクションのエンタメとして笑い飛ばしても正解だなぁとも思ったり。どちらの捉え方もできるという意味で、この演劇自体がまさに"多様性"だなぁと。
  • 美術設定もとても良くて、抽象的ともいえるし具体的ともいえるような感じで、その曖昧さが絶妙でした。
  • 衣装は赤色がすごく目立って、今ぼんやり回想してみると、心から血を流している人は赤色を纏っていたのかなぁとか思う。あと黄色や緑もあったけど、あれはなんなんだろうか。そういうのを考えるのも楽しいですね。
  • 印象に残っている台詞として、

友達とかには全然いるけど、自分の恋人がそうなのは嫌……キモい……!

  • みたいなのがあって、すごく質量のあるリアルな言葉だなぁと思った。そうだよね。ジェンダーレスとかLGBTQ+とか、みんな頭では分かっているけど、いざ自分ごととして考えるとちょっとゾッとしちゃうもんね。
  • 観劇前からこういうテーマだとは思っていなくて(だってあらすじにもそんな言葉ないし)、それでも自分がいわゆる"普通"ではないから、作中で女装癖のカミングアウトがあったときも「なるほどな」としか思わなかったんだけど、客席からは少し笑い声も聞こえてきて、ほんとのこと言うと、ちょっとムカついたんですよね。
  • でも、さっき言ったみたいに、そういう捉え方をするのも正解で、「もっとちゃんと感じろよ」と押し付けるのは間違いなんだよなと思って、なんかそうね、セクシュアリティを理解したいマンとして成長できた気がします。
  • 登場人物の中には自分のセクシュアリティをカミングアウトしない人もいて、それがすごく良かったです。"普通"なのかもしれないし、"普通"じゃないのかもしれないけど、黙ってることもひとつの正解だもんな。
  • そんな感じ。予想外の方向から刺さった作品だったけど、紛れもなく傑作でした。

 

 

 

 

 

 

 

  • 良い1日だった!毎日たのしいね。