せーはくの備忘録

備忘録(びぼうろく)は、記憶すべき事柄を簡単にメモするための個人的な雑記帳である。

20220723

  • 土曜。13年ぶりの鹿児島帰省2日目。
  • 今日はレンタカーで親戚巡りをする日。運転は当然のように嫁さん。俺は終身名誉ペーパードライバーの助手席担当大臣なので……。
  • 朝はホテルの朝食。

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  • レンタカーで父方の祖父の家に向かう。全然まわりの景色を覚えていなかったのは、周りが変わったのか私の記憶があれなのか。
  • 少し家の中で過ごした。なかなか古びてきたなぁというのと、懐かしいなぁというのと。柱に書いてある「2009.12.31○○(私の名前)」という印を見て、最後に来たのは13年前であることと、中2の頃よりも身長が伸びていることを知る。
  • 祖父の運転する車に乗り換え、墓参りとランチと周辺散策と祖母(介護施設のお世話になってる)との面会を順に行う。
  • 墓参り。花屋に寄ってから納骨堂に。以前は裏山を登った高台にあったけど、屋内にあるのは管理コストを考えると楽ですね。我が家の墓はいちばん上の階の窓際にあって桜島がよく見える場所。特別価格を払ってここにしたんだと笑う祖父を見て、良かったねぇという気持ちと、俺はこの墓には入らんのだなぁ(苗字を変えたので)という気持ちになった。選択に後悔はないけどその事実の重さをようやく理解できた気がする。
  • ランチ。祖父の勧めで近所にある人気のお店「焼肉の白川」に3人で行く。店員さんに勧められるがままに特選ランチを頼んだのだけど、俺の胃腸はそんなに強くない…………のだけど、祖父を心配させたくないのでバクバク食った。
  • 周辺散策。父の通った学校とか、祖父の畑とか、最近できた住宅街とかを巡った。どの場所を巡ってもエピソードが出てくる祖父を見て、土着性というかそういうものを強く感じた。
  • 祖母との面会。施設の皆さんには本当に頭が上がらない。事前に電話をして「食後ならば起きているかも」とのことだったのだけど、片目を開けているのが精一杯という感じだった。感染対策で2mほど離れた距離からの面会。「結婚したよ。隣にいるのが嫁さんだよ」と何度か伝えて、それを施設の方が耳元で伝言して、の繰り返しをしていると、もう片目が開いて、少し笑顔になって、口と手を動かそうとする意志を感じた。祖母の声は聞こえなかったけど会話はできたように思えて、本当に良かった。
  • 祖父宅に戻って「土用の丑の日だから」と冷蔵庫から取り出してきたうなぎを食べた。死ぬ気で胃袋を拡大させたぜ……。30分ほど話す。鹿児島弁が全開の会話は、内容の85%ほどが理解不能。綺麗好きの嫁さんからするとなかなかシンドイ環境だったと思うのだけど(年寄りの一人暮らしなのでどうしてもね)、笑顔で乗り切ってくれて感謝しかない。
  • 解散し、レンタカー(当然のように私は助手席)で母方の祖母宅へ。やっぱり街に見覚えはない。
  • 母が帰省していたので4人で話す。こちらは足腰は弱っているもののまだ元気だった。「もう何も食えん」と伝えてはいたものの提供されたぜんざいを食べる。祖母は終活に熱心なようで、めちゃくちゃ断捨離が進んでいた。兄と祖母と球を打ち合っていた卓球台も撤去されていた。が、幼心には厳しすぎた怖いシール(ピエロの頭に釘が刺さってるみたいなやつ)は健在だった。やめてくれ。今でも普通に怖い。
  • まもなく叔父が来て、5人で引き続き話す。叔父の息子(つまり従兄弟)は膝の手術をしたばかりでリハビリ中とのこと。頑張れ。叔父もさすがに歳をとったなぁという印象だったけど、中身のやんちゃさとガキ大将感は残っていて、本質は変わらんねとなったり。別れ際にみんなで写真を撮った。祖父のほうで撮り忘れちゃったな。ちょっと後悔。
  • 解散してホテルに帰る。圧倒的満腹感。なんなら気持ち悪い。横になると吐き気がこみ上げてきたので嫁さんに依頼して調達してもらった……。

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  • マジで偉大。崇める。おかげでスッキリした。令和の三種の神器は「嫁」「キャベジン」「R-1」です。
  • そんな感じで今。結局、夜飯食ってないな。空腹感はゼロだが。
  • それぞれ、生きているうちに会うのはこれが最後かもしれない。適切な言い方ではないかもしれないが、かつて一緒に遊び倒した祖父母とは違う、老いて死にゆく様子を肌で感じ取るというのは、人生経験的にとても大きなものになった。気を抜くとめちゃくちゃ泣いてしまいそうになるが隣で嫁さんが寝てるので泣かない。

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  • いろいろ、本当にいろいろな不幸とすれ違いが重なって、理想的な関係値では無くなってしまっているけど、それぞれが気持ちよく旅立てるように、この先の数年間で尽くしていきたいなと思う。定期的に電話をしよう。

 

  • おわり。明日は朝イチで東京に戻って仕事です。