せーはくの備忘録

備忘録(びぼうろく)は、記憶すべき事柄を簡単にメモするための個人的な雑記帳である。

「散歩道」の振付について考えてみる

絶賛無印良品週間中ですね。

無印良品の店舗でアプリのクーポン画面を提示したり、ネット通販で購入したりすると全品10%オフになる、素敵な期間。

大学入学したてだったり新社会人だったり、そういう層をドンピシャで狙ってくるスタイルは嫌いじゃない。なんならめちゃくちゃありがたいよね。ユニクロはなんかテンプレ感あるから避けたいけどそこまでオサレなお店知らないマンの僕にとって、無印良品は本当にありがたいです。

ところで昔は「無印良品=特に有名ブランドでもないけど国かどっかの機関が『これは良い商品だ!』と制定したやつ」だと思っていました。モンドセレクション金賞的なやつです。

なので、無印良品っていうブランド名だと知ったときは普通にショックでしたね…。自分で良品って言っちゃうんかい!と。実際良品だけどね。お店もなんかいい匂いするしね。無限に住めるよね。匂い(smell)だけにね。

 

 

 

TrySailの7thシングル『WANTED GIRL』のカップリングである『散歩道』についてのブログです。

ツアーってのはとても素晴らしいもので、短期間に同じ演出で同じ規模感の会場で同じ曲を沢山聴けるんだな。だから、その曲が持つ世界を色々な角度で見ることができます。特に、この『散歩道』は見る度に色んな発見があって、それが4月28日・29日の名古屋公演である程度落ち着いたかなというか。自分の中での正解が見つかった感じがあったので、忘れないうちに書き留めておこうと思います。

 

 

 

前語り

 

楽曲について考えてみる前に、少し寄り道をしてみる。

そもそも散歩ってなんじゃろか。

 

ここ数年、豊崎愛生さんは、自分のソロライブやソロツアーのことを「散歩」と呼ぶようになりました。

ライブ冒頭の挨拶も「今日もいっしょにお散歩しましょう」だったり、あるライブのテーマが「散歩の途中 君と見た景色」だったり。

 

その「散歩」という概念には、ステージ上をふらふらと歩き回りながら歌う愛生ちゃんのスタイルのことだけでなく、「旅」あるいは「人生」という意味で「散歩」を用いているような気がしています。というか用いている。

 うーん、散歩ってなんかこう、気楽じゃないですか。いつでも合流してOKだし、いつでもどっか行っちゃってOKだし。

 

今応援してくれている人だけでなく、離れていってしまった人に対しても思いを馳せるようなMCが増えてきて、それを悲しむんじゃなくてとてもポジティブに、自然に、ぽけーっと言えちゃうのが愛生ちゃんの強さだと思うし。そういう愛生ちゃんの人生観が、「散歩」の概念とマッチしたのかなと思います。

 

つまり、散歩ってのは1人で行うことかもしれないけど、本質的には出会いと別れを繰り返しているもので、人生の縮図とも言えるかもしれんよね、ということです。

 

 

『散歩道』について

 

さて、『散歩道』という楽曲について。

 

前提。

『散歩道』は別れの歌です。

 

麻倉
まず「散歩道」の歌詞の意味が、私が思ってたのと違ってたんですよ。この曲は大事な人とさよならする歌なんですけど、私はそれを「さよならするけど、また会える」って解釈してたんです。

──あ、僕もそう思ってました。

麻倉
そうじゃなくて、この曲は「もう会えないとわかったうえで、笑顔でさよならする」っていう歌なんです。それを現場で知って、最終的に家で練習していた歌い方とはまったく違うものになったんですよ。切ないイメージに合わせて、こんなにもそっと優しく歌ったのは初めてだったので、いい経験になりました。

TrySail「WANTED GIRL」インタビュー|3人一緒だからできること (2/3) - 音楽ナタリー 特集・インタビュー

 

余談ですが、このナタリーのインタビューがマジでめっっっっっちゃ良いので、時間つくって読むべきです。

 

 

確かに歌詞を見ると別れの歌と解釈することもできるんですが、最初にライブでパフォーマンスを見た時、振付にそこまで別れっぽさを感じませんでした。なんかオルゴールっぽいなー、操り人形みたいだなーって感じ。

 

 

振付とその解釈

 

ここから振付を紐解きつつ、「別れの歌」という前提に基づいた僕の解釈を書き留めていきます。

 

曲の進行 振付 解釈
1番 イントロ バラバラの動きをする3人 元は違う道を歩む人
お辞儀 出会い
A 一列に並んで※1 同じ道を歩み始める
B 少し距離を取り、それぞれの方向を向く 別れの予兆
サビ 身体を左右に揺らす 振り子時計=時間=不可逆の象徴
マイクに添える時も腕を前に伸ばす時も、
手の指は伸びたまま
別れの象徴※2
サビ終 後ろを向いて手を振る 別れ
2番 A 一列ではない※1 それぞれが自分の道を見つけた
B~ 1番と同じ?
ラスト 間奏 イントロと同じ感じ 元は違う道を歩む人
D 横一列になって肩に手を乗せる 対等な関係?気持ちの共有
マイクを両手で握って胸から前に出し、
再び胸に引き戻す
繋がる気持ちの象徴
サビ 1番と同じ?
アウトロ バラバラの動きをする3人 元は違う道を歩む人
背を向け、扇状に広がって歩き始める それぞれの道への出発

 

※1 について

1番Aメロ ステージ奥
   
   
   

観客席側

2番Aメロ ステージ奥
   
   
   

観客席側

 

※2 について

指を伸ばす振付が何故「別れの象徴」なのかというと、『センパイ。』の最後の歌詞「センパイ、さよなら。」の振付と同じだから、です。

 

反対に、Dメロの「繋いだ手のぬくもりは 繋がる気持ちの証」を経た大サビ前の振付では手を握っています。つまりここでは少なくとも気持ち的には別れではないのかな、とか。

で、この手を握る振付、実はサビの中で2回くらいあるんですが、その全てが「胸の前で握る→前方へ差し出す」という流れの中で行われているんですね。胸の前ってことは気持ちの交換なのかなと。

 

この辺から推察するに、「手を握る=気持ちの共有」「手を開く=お別れ」を表しているのではないだろうか、という解釈に至りました。

 

 

後語り

 

28日に「そういや、この曲だけマイクの握り方が不思議だよな…ン、ずっと手を開いたままなんだな…ン、バイバイする時の手と同じだな…!?」と思って、ちょうどその日の日替わり曲が『センパイ。』だったので、「センパイ、さよなら。」に気付くことができました。

 

 

 

ごちゃごちゃと書いてしまったけど、上手く伝わっただろうか。

もちろんこれが正解ではなくて、ほかにも解釈する余地のある曲なので、難しいこと考えたがりな人にはうってつけだと思います。

 

僕は難しいこと考えてる俺カッケー!をしたいので難しいことを考えたがりなんですが、結局「楽しいからいいや(^ω^)」に落ち着いてしまうので、こういう風にすんなり俺カッケーが出来てとても満足です。

 

 

 

おわり