せーはくの備忘録

備忘録(びぼうろく)は、記憶すべき事柄を簡単にメモするための個人的な雑記帳である。

幻のポケモン ルギア爆誕

劇場版『ポケットモンスター』過去作を一気見しよう企画です。

 

視聴日:2020年4月14日

タイトル:幻のポケモン ルギア爆誕

公開年:1999年(通算2作目)

監督:湯山邦彦

脚本:首藤剛志

キャッチコピー:命をかけて、かかってこい!!

 

 

 

伝説のポケモンの中でも、ルギアは相当好きな部類のポケモンなんですよね。でも、序盤があんまり見た記憶が無くてあれれおっかしいなぁと思ったんですが、フルーラが出てきてサトシにキスした瞬間に全ての記憶が蘇りました。可愛い。あまりにも可愛い。キスで目覚めた俺、白雪姫かもしれん。

 

ちなみに僕の初恋はフルーラだったんですが、それはいったん置いとくとして、フルーラとカスミのタッグが激アツ。

序盤、「サトシくんについてくるってなんなの?ガールフレンド?」「あたしの行くところにサトシがいるだけ!」とかやりあっててちょっと険悪だった(でもそれが可愛い)んですが、終盤、海に溺れるサトシを助けるシーンがもう涙ボロボロ。

「(カスミに笛を差し出して)これ、持ってて。私……サトシくんを」

「ううん。これはあなたの笛……あなたの役目」

「え?」

「あいつは、あたしの厄介者。ね」

「うん」

はぁ……この世で一番尊い握手……………………。

しかも水ポケモン使いのカスミがポケモンに頼らずに泳いでサトシを助けに行くんですよ。ヤバくないですか?これよ……これこそがカスミって女なんですよ。

 

 

あと、本作はロケット団がめちゃくちゃカッコよかったですね。

世界のピンチを救いに行く途中、道を阻まれるサトシ。そこに駆けつけてサトシを助けるムサコジ先輩とニャース

「世界の危機はみんなの危機!」

「世界が潰れる瀬戸際に、悪も正義もありゃしない!」

完全に「世界の破壊を防ぐため。世界の平和を守るため。愛と真実の悪を貫く。ラブリーチャーミーな敵役」ですよ。

しかもその行動理由が「楽しく盗める泥棒世界を守るため」ってのがクールすぎるし、サトシ・カスミ・フルーラの三角関係にぶーぶー言うのもお茶目だし、「あんたが主役~!」とサトシに言い残して自らを犠牲にする去り際も美しいし、ほんとロケット団好き……。

 

 

海の神とかいいながらエスパー・ひこうタイプのルギアさんですが、持ち前のエスパーみを発揮して人語を華麗に扱っておりました。

「一緒に住んでいるから、壊してはいけない」

「何を?」

「相手の世界を。お前にはお前の、わたしにはわたしの、それぞれの世界がある」

は……?名言すぎん…………?

前作の「ミュウツーの逆襲」は、自己の存在意義をメインテーマに、他者尊重をサブテーマにしている感があったけど、今作は「それぞれの生き方や考え方があるんだよ。それを理解しなくてもいいから、せめて認めてあげようよ」というメッセージを感じました。広い意味では他者尊重なんだけど、ちょっと違う感じ。

重要なところがポケモン主導で描かれていたり(ピカチュウに先導されて目的地へ向かうサトシ、ポケモンの会話を通訳するニャース)するのもその一環なのかなぁ、みたいな。

作中で悪役として描かれていたジラルダンさんも、何故こういうこと(レアポケモンのコレクション活動)をしているのかは説明されていないんですよね。きっとそこには彼なりの理由と信念があったはずで、絶対悪ってわけではないと思うんです。

 

 

そしてラストシーンのサトシママ。

「サトシ、見てたわよ!なんて危ないことするの!」

「でも、サトシはこの世界を救ったんですよ」

「それが何なの!あなたはまだ子供なんだから、無茶はだめ」

「……」

「世界を救う?命がけですること?サトシがいなくなったら、サトシの世界はもうないの。私の息子は、もういないの。あなたがいるから、世界があるの。サトシ、あなたはこの世界で何をしたかったの?」

「俺は……ポケモンマスターに」

「だったら……無茶せずに、それを目指しなさい」

「……だよね!」

 

 「ルギア爆誕」、ま~~~~~~じで名言辞典すぎ!!!!!