せーはくの備忘録

備忘録(びぼうろく)は、記憶すべき事柄を簡単にメモするための個人的な雑記帳である。

20191223サンドリオン「聖☆ドリオンパーティ2019」

2019年12月23日に横浜Bay Hallで開催された、「聖☆ドリオンパーティ2019」に参加しました。

それの感想です。

 

 

 

私と小山百代さん

 

まずは小山さんについて語らないと何も始まらないので語ります。

 

はじめ、小山さんのことはお名前とお顔のみ知っていたくらいだったんですけど、小山さんのことが大好きなフォロワーさんと今年の夏ごろ仲良くなりました。で、その方の猛烈なRT爆撃により、今年の8月に小山さんが舞台「タイプ」に出演することを知りました。

単純接触効果なのかなんなのか、RT爆撃を受けた私は勝手に小山さんのファンになっていたわけですが、よくよく考えると声も演技も知らないのにファンを名乗るのはさすがに舐めすぎでしたね。

 

で、8月下旬に舞台「タイプ」を鑑賞。もちろん目的は小山さんです。

存在感のある演者さんだと思った。最後にラインナップした時に、「え、こんな小さかったっけ」となったほどである。

華やかな演技は当然だが、生っぽい演技も大変素晴らしかった。ここまで魅力的な女優さんは、黒沢ともよさん以来に出会ったかもしれない。

20190824 - せーはくの備忘録

 

生で演技を拝見した結果さらに好きになってしまった私をピンポイントで狙ったかのように、ちょうど小山さんが所属するユニット「サンドリオン」のワンマンライブが9月上旬に予定されていました。私はLINE LIVEアーカイブ配信(有料)でライブを見ました。我ながらちょろすぎる。

サンドリオンさんというより、小山さんに強く興味を持った。12月にはサンドリオンのライブがあるそうで、そこに行くかは分からないが、小山さんのこともっと知り隊として足を運んでしまうかもしれない。

20190907 朝 - せーはくの備忘録

 

予感が的中し、しっかりと足を運んでしまったわけだ。さらにちょろすぎる。小山さんには感謝しないといけないですね。

 

サンドリオンについて言うと、LINE LIVEを見た後にCDを購入して聴き込んだり、小山さんと黒木さんがゲストで出たヨルナイトを見たり、配信番組を見たりと知識量だけは蓄えた状態で「聖☆ドリオンパーティ2019」を迎えました。

 

 

ライブ全体についての感想

 

ひとことで言うと「楽しかった」です。これはマジ。ただ、私はドリンクカウンターに片肘ついて見るような斜に構えたオタクなので、一歩引いたところから冷静に見て、いろいろ感じるものがありました。

 

まず、歌唱以外のパートがなげぇ。これは完全に私が悪いんだけど、ガチガチのワンマンライブだと思いこんでいた。

中身はトーク&ライブ……とまではいかないけど、プレゼント抽選があったり、グッズ紹介をかなりがっつりやったりしていて、せっかく良い曲が16曲もあるんだから、もっとライブしたらいいのにと。

最終的に持ち曲も全部は披露しなかったし、のわりに同じ曲を2回やったり(これは新曲なのでギリ許す)、カバーをやったりしていて。「すごく良い曲を出すしパフォーマンスも素晴らしいのにイベントの中身はこれなん?」「どういうユニットを目指したいのかがあまり見えないな?」というライブだった。

 

あとは、カバーに頼らなくていいんやでというのも感じた。

有識者によると、ソロでカバーした曲はきちんと必然性のある選曲だったらしいのでなるほどマンになったが、途中で入れ込んだ「High Free Spirits」が解せなかった。

新曲やってハイスピやってMC、からのラストスパートという流れの中でのカバーだったのだが、安い言い方をしてしまうと「頼ってる感」が凄まじかった。

本当にこれはお世辞抜きでサンドリオンには良い曲がたくさんあるし、しかも最近の曲になればなるほど魅力的で。そういうのって、このユニットにとって大切だと思っていて、常に最高を更新するみたいな。結成してから色々なことがあったサンドリオンだからこそ(にわかなりに調べた)、そういうマインドを持つこと、それを作品で示すことが大切なユニットだと思っているので。

実際、本当に良いので、んーーー、もっと自信持って、これが私たちの曲!凄いやろ!聴け!!とやっても良かったんじゃないの?と思ったんだ。

もちろんソロカバーと同じく「High Free Spirits」にも必然性があったのかもしれない。私は昔からTrySailを応援しているおじさんなので色々と思い当たるところはあるんです。横浜繋がりとか、Sail繋がりとか。あとはこの曲がTrySailにとって知名度やパフォーマンスをひとつ上のステージに上げてくれた曲なので、サンドリオンもそうなりたいのかなとか。

でもそういうのいいんスよ……俺はお前らの曲が好きなんスよ……だから自信持ってくれよ……とね、憤りプラスもどかしさみたいなのを感じました。

 

あと、ファンね。

前の方でぎゅうぎゅうになりながら応援する層あり、女性エリアあり、腕組みおじさんあり、元気に騒ぐ層あり、ドリンクカウンターに肘つきおじさんあり(これは俺だ)と、実に多種多様。

盛り上がり方は声優ユニットよりも地下ドル寄りだったけど、私はこういうカオスさが好きで、生まれも育ちも考えも違う有象無象がひとつの音楽を聴きに来るのが好きで、特に他のファンに対して肯定も否定もないのだけど、ひとつ思ったのは、「このファンはあなたたちが望むファンですか?」ということ。

「ステージ上から届けたいものを届けた結果、受け止めてくれる人が私たちのファンです」的なマインドも非常にカッコいいし個人的にはそういう表現者も好きなんだけど、一方で「演者がファンを育てる」という事実もあって。

そういう育成というか、「君らは私たちの客ではないからね」という意思というか、分かりやすく言うと「選別」なんだけど、そういうの、今しかやれないんですよね。現場の空気感が完成される前にやらないと、新規も入ってこなくなるし、単に縮小するユニットになってしまうので。

繰り返すけど僕はどっちでもよくて、別に全員おとなしくしてろとも思わないし、全員騒げとも思わないし。僕・演者の関係性において全ての他人は等しく邪魔なので、何も思わない。だけど演者は客を相手にするわけだから、今のうちにきちんと育ててあげないと5年後の彼女たちが苦しくなるかもと思いました。

もちろん開演前の動画やらで啓蒙していくのは大切なんだけど、彼女たちの仕事はステージ上でパフォーマンスを見せることなので、その本域のところで示していけると、より説得力があって良いんじゃないかなぁと。それができるユニットだと思ったし、もっと自信持って叩きつけられるようになるといいなぁ。

 

 

メンバー個人についての感想

 

人によって文量バラバラだけど許してね。あと「お前何様やねん」な言葉が多いかもだけどごめんね。これは僕の備忘録なので感じたことをそのまま書きます。

 

小峯さん。

歌がお上手ですね。顔立ちも美人さんだし、身長も高いのでとても存在感のある方だった。

歌い方が声優アーティストっぽくないというか、カッコよく…かと思えばユキトキでは優しさもあって、ここまで自分の声で魅力的に歌い上げられる人はそうそういないと思うので、そのスペシャルな声を大切にしてほしいと思った。

一方で、たまに「この人はオタクのことが苦手なのかな?」と思う瞬間もあって、終わった後に友人にその疑問をそのままぶつけてみたら「不器用なんです」とのことだった。めちゃくちゃ納得。器用になれとは思わないので、きちんと彼女のことを応援してくれる人に声を届け続けていってほしいなと思う。

 

成海さん。

5人の中でいちばん掴めない人だった。すごく頭がいいんだろうなと思ったりもしたし、自分のやりたいことやっとるな?(良い意味です)と思ったりもした。

で、凄かったのが、そのどちらもが、こちらを笑顔にさせるものだったことで。愛されキャラというか、誰からも好かれるっていうのは間違いなく才能なので、この方も特別な方でした。

CDで聞いていたときよりも歌の迫力が増していてそこも良きでしたね。あとインフルはゆっくり治してくださいな。

 

汐入さん。

すごく真面目な方なんだろうなぁと思った。ライブ後のブログもね。

それ故に自分のやることに一生懸命な様子が感じられて。凄く伝えたいことはあるんだけど、それをうまく表現し切れていないのかなぁとか。フォーメーションチェンジの時に横のメンバーの位置を目で追っていたりとか。最後のMCで、きちんと自分の用意してきた言葉を伝えようとするあまり、ちょっとしんみりな空気になっちゃったりとか。

でも、ライブ中にぽろっと零した「ロックが好きだけど、声質的に苦手」というお話が本当に良くて。彼女は本当に、こう、うーん、自身の弱さを強みに変えられる方だと思う。そのためにも、まずは自分ができることの幅を広げてほしいなぁと思いました。とても良い表現者になる可能性がある方ですね。

 

黒木さん。

成海さんと同じく、頭のいい人だと思った。役割を俯瞰した上で、きちんと適切な振る舞いをできる人はグループに必ず必要です。それが黒木さんだった。

先述した汐入さんの発言は、成海さんと汐入さんの掛け合いの中で零れた言葉だったんだけど、黒木さんが「できることとやりたいことは違うってことかもね〜」と軽やかにまとめていて、あぁ、この人は凄い人だなぁと。

一言でトークをまとめられるのも、ライブ中にそれを言えるのも凄いんだけど、たぶん黒木さん自身がそのことを自覚しているからこそ、軽やかに言えたのかなと思った。

5人の中でいちばん、曲目ごとに歌い方を変えていた(変えようという意図が見えた)のは黒木さんだなぁと思っていて、でも思い描くイメージを届けられるほどの歌唱力がないなぁと思っていて、それは恐らく黒木さん自身も感じていることで。だから黒木さんは自分の理想を表現し続けようとするし、それができない苦しさも理解しているんだろうなと。

サンドリオンにこの人がいて良かったなと思った。凄い人ですよ、黒木さん。

 

小山さん。

この人を見に行ったのだけど、本当に良かった。素晴らしい方ですね。

5人の中でいちばん背が小さいんだけど、それでもしっかりリーダーしてるなぁと思って頼もしかった。

MCの時は下手端にいることが多かった。回し役は中央の黒木さんが務めていたんだけど、一回成海さんがトラブルか何かで数分間抜けることがあって。成海さんは小山さんと黒木さんの間にいて、回し役の黒木さんに耳打ちするのが自然なはずなのに、小山さんに耳打ちしてから抜けたんですよね。その時は汐入さんが話すパートだったから、別に黒木さんに言っても何ら支障はなかったんだけどね。それを見た時に、リーダーは小山さんにしかできないんだろうなぁと思いました。

小山さんは歌もダンスも上手で、それがとんでもない努力の末に成り立っていることをメンバーもお客さんも知っていて。ソロ曲についても「もよちゃん、めっちゃ裏で練習してたから笑」みたいな弄りをされたんだけど、小山さんがそういう方だってことを皆が共通認識として持っていて、それを受け止めているのが素敵だなぁと思った。

CDを聞いた時、小山さんのことを歌に深みや奥行きを出せる方だと思ったんですね。前提として、表現力や存在感のある役者さんだというのもあるんだけど、それ以上に小山さんの人間性みたいな部分が感じられる歌声で。こういう人がこういう歌を歌っている、というのを知れば知るほど、小山さんの歌に味わい深さを感じていました。ほんとににわかなのでまだまだ味わいきれてないんですけど。それと同じようなことを、ダンスにも表情にも感じて。

小山さんはアカペラパートを担当することが多くて、その時に印象的だったのは、彼女の目なんです。閉じていなかった。ちゃんと観客を見ていた。CDでアカペラパートを聴いた時は、目を閉じて自分に向き合って歌っている姿をイメージしていたから少し驚いたんだけど、今目の前にいるこの人たちに届けるんだ、みたいな意志を強く感じて。

友人からはあまり言葉が上手な方ではないと伺っていたけど、そうやってステージ上での一挙手一投足で示されるとたまらねぇなぁと思いました。

これは余談なんだけど、小山さんは地声がハスキーめで、個人的にはその声は本当に本当にスペシャルな声だと思っていて、あの声で全国獲れるぞくらいに思っているのにあまり役や歌では聞けない声なんだけど、MCのときにぽろっと聞けたりして、それが嬉しくてキャッキャしてしまいました。

 

 

まとめ

「Wander Future」を生で聴くまで死ねない。