先日、家の近所をランニングしていた時のことです。
ちょうど下校時間だったのでしょうか、5~6人ほどの小学生男子の集団がわーきゃー騒ぎながら歩いていました。
こちらはランニング、向こうは歩き。もちろん追い抜きたいのですが、なんせ小学生の集団です。きちんと道幅いっぱいに広がっていやがりました。
まぁしょうがない、あと50mもすれば道幅が広がるしそれまで待とう。と思っていると、リーダー格の少年が彼の友達に向かって大きな声でひとこと。
「オッサン通るから道開けろ!」
僕は22歳。彼らは12歳以下。少なくとも10歳は離れているわけです。そりゃ彼らから見たら僕はオッサンかもしれない。こういうときこそ器の大きさを見せつけるのだ。
心を冷静に保ち、悟られない程度にペースを上げて追い抜きました。断じて若く見られたかったわけではない。
そんな僕が産声を上げるちょうど10年前の1985年、人類の歴史を語る上で外すことのできないことが起きました。2018年現在に至るまで、この年に起きたその出来事は繰り返されていません。まさに数十年に一度レベルの、あの出来事です。
聡明な皆さんならお分かりかと思います。
そう、阪神タイガースが日本一に輝いた年であります。
バックスクリーン3連発で有名な、ランディ・バース、掛布雅之、岡田彰布の強力クリーンナップ。
それを影で支える平田勝男の守備。北村照文の脚。そして佐野仙好、木戸克彦の勝負強い打撃。
野手陣の活躍が目立ちますが、投手陣も負けていません。
ゲイル、池田親興、中田良弘の先発三本柱。
そして中西清起を筆頭に、山本和弘、福間納などの救援陣。
この年の阪神は本当に強かったです。
8月12日に発生した日本航空123便墜落事故で当時の球団社長を亡くしましたが、その悲劇すら乗り越え、終わってみれば2位に7ゲーム差をつけての独走。
そしてその勢いのまま乗り込んだ日本シリーズでは、西武ライオンズとの激闘を4勝2敗で制し、念願の球団創設以来初となる日本一の座を手に入れました。
日本シリーズでいうと、やはり最終戦の初回、長崎啓示の満塁ホームランが印象深いですね。あれで日本一は決まったようなものでした。
では、2018年の阪神タイガースはどうでしょうか。
33年前と違って、今年のチームには球団史上最強の助っ人も、不動の四番を務めるミスタータイガースもいません。
でも大丈夫。今の我々にはあの男…いえ、あのオッサンがいます。
「君の好きなロックバンドはたくさんの人に愛される曲や、世の中に受け入れられそうな曲を書いてこなかったし、これからも書くつもりもない。友達や親に勧めるとか、うれしいのだけれどだいたいの確率でロクなことにならないと思うので期待しないでほしい。僕が保証します。でも、君の好きなロックバンドは誰がなんと言おうと絶対にカッコいいから。自信持っていいよ。これも僕が保証します。これからも付いてきてほしいとは言わないけど、気が向いたときにぜひまた遊びに来てほしいです。今日は楽しかった!」
33歳のお誕生日、おめでとうございます。