せーはくの備忘録

備忘録(びぼうろく)は、記憶すべき事柄を簡単にメモするための個人的な雑記帳である。

20170924音楽で彩るリサイタル@東京

2017年9月24日に、Zepp Tokyoで行われた「雨宮天 音楽で彩るリサイタル」。

登壇者は雨宮天さん。

公演詳細→こちら
終了後のブログ→こちら

ネタバレあるので嫌な人は見ないでね。





[第一部]
開演16:07
終演17:12

[第二部]
開演18:35
終演19:42

セトリ。
両部共通。

01.異邦人 / 久保田早紀(1979)
MC1
02.飛んでイスタンブール / 庄野真代(1978)
03.シンデレラ・ハネムーン / 岩崎宏美(1978)
MC3
05.恋に落ちて -Fall in love- / 小林明子(1985)
MC4
07.Close to you / カーペンターズ(1970)
MC5
08.DESIRE -情熱- / 中森明菜(1986)
09.CAT'S EYE / 杏里(1983)
MC6
10.irodori / 雨宮天(2017)




ステージはシンプルなつくり。
カーテンっぽいのと、小さな机に水が置いてあるだけ。
ミラーボールもありました。
BGMはクラシック(「惑星」とか)で、なんかもう絶対おかしい。違和感。知らないところに来ちゃったゾ。

観客席は、1階前方が指定席、後方がスタンディング。
2階はたぶん全席指定席。


イントロが流れ、下手から青いドレスの雨宮さんが登場。左肩…ですね…。

01.異邦人 / 久保田早紀(1979)

MC1

「温かい雰囲気で良かったです」と安堵した様子でMC開始。
「今日はこういう感じでいきます!」と、ちょっとはにかみながら宣言していました。
「私による、私のためのイベント」…つまり、雨宮さんが好きな、70~80年代の曲たちをただただ歌うだけですよ、というコンセプトを説明。
「ぱっと見、皆さん世代ではないですけど(笑)、私のカラオケを聴きに来たような感じで、好きに楽しんでください」とのこと。

「異邦人」について。
ここ半年くらいで好きになったそう。
カラオケは練習のために1人で利用することが多いそうだが、その時も必ず一曲目は「異邦人」にするので、今回のイベントの一曲目もこれにしたというらしい。
「カバーしておいて言うことではないですけど、是非御本家を聴いてください」

次に歌う曲「飛んでイスタンブール」の曲名を言った時、会場はどよめきと納得の拍手。もう意味分からん、なんだこのイベント。
「飛んでイスタンブール」は、家族で入った中華料理屋のBGMとして流れていたのが耳に残ったのがキッカケで、歌詞で検索してタイトルを知り、好きになったそうです。

02.飛んでイスタンブール / 庄野真代(1978)

03.シンデレラ・ハネムーン / 岩崎宏美(1978)

MC2

「シンデレラ・ハネムーン」について。
TVのモノマネ番組で、高橋真麻さんが楽しそうに歌っていたのを見たのがキッカケ。
ここ2~3週間で「コレ(サビの振付)やりたい!歌いたい!」欲が高まり、セトリ入りしたとのこと。
「本家もキレッキレで楽しそうに歌っていて、魅力的なので是非聴いてください」
岩崎宏美さんについては、「20歳位から大人っぽくて、余裕があってかっこよくて…」
他に好きな曲として、「聖母たちのララバイ」を挙げていました。
「メモして持って帰っていただいて大丈夫です!ちゃんと一曲ずつ紹介していきますから!」

次の曲「かもめが翔んだ日」について。
先ほど同様曲名を言った時に拍手が沸き、「嬉しいな」と仰っていました。
こちらもモノマネ番組で知ったそうで、出だしが特に印象的で好きになったらしい。
「みずいろの雨」(昨秋の1stソロライブで披露)と「かもめが翔んだ日」の二曲は、中学生の頃からカラオケでよく歌っていたが、「まさか人前で歌うことになるとは…」と若干緊張した様子。

04.かもめが翔んだ日 / 渡辺真知子(1978)

MC3

キーボードをセッティングしながらのMC。

「本当にこの感じで大丈夫ですか?」と笑いながら確認。
「皆さん本当にあったかいなぁ、嬉しいなぁ、楽しいなぁ」
ビブラートのかけ方、抑揚の付け方、テンポの取り方などなど、今日歌うような好きな曲たちが自分自身の音楽活動にも影響を与えていると語る雨宮さん。
「『羽根輪舞』あたりからオヨヨ?って思ったかもしれないんですけど(笑)」
ちなみに、ビブラートは「津軽海峡冬景色」を歌いたくて練習したそう。

ここで、ピアニスト・橘哲夫さんの紹介。
なんでも、TrySailがユニット結成する前からトライし続けているハモリや、コーラス部分の先生をやっている方らしい。
なんかもー、めっちゃイタリア料理が似合いそうな見た目してた。



ここからは椅子に座ってMC。
次の曲「恋に落ちて」について。
女性らしさがある歌詞が好きだそうで、特に印象的なのはサビ終わりの「ダイヤル回して手を止めた」のところらしい。
「プッシュ式では無い、ダイヤルならではの時間に切なさを感じる」らしい。なるほど確かに。
この曲との出会いは、小学生の時によく見ていた「キッズステーション」の番組間のCMで聴いたのがキッカケとのこと。
「自分にこんな経験は無いですけど、心がぎゅっとなります」

05.恋に落ちて -Fall in love- / 小林明子(1985)

完全にピアノとボーカルだけのパフォーマンス。
2番からは立ち。

06.ルビーの指環 / 寺尾聰(1981)

再び座って歌唱。
ピアノに加えて通常のインスト(って表現でいいのか)…つまり、CDプラスで生ピアノ。
間奏で「ピアノ、橘哲夫~♪」と妖艶な感じで紹介、からのピアノソロ。

MC4

自分が歌う前提だからかもしれないが、あまり男性ボーカルの歌を好きになることは少ないそう。
そのため、「ルビーの指環」も、原曲の寺尾聰さんではなくて高橋真梨子さんのを聴いて「歌いたい!」と思ったらしい。

ここから、優しいピアノの音色を重ねながらのMC。

そういう理由で洋楽もあまり聴かないが、次に歌う「Close to you」はCMで耳に入ってから口ずさむようになり、カレンさんのボーカルが好きでカーペンターズの曲だけは聴くようになったそう。
「私は普段せっかちなんですけど、立ち止まって自分を思い出させてくれるような、大丈夫なのかなと思わせてくれる曲です」

07.Close to you / カーペンターズ(1970)

1番のサビから立ち。
録音部分のコーラスも雨宮さん。
最後の「Ah~」のところからミラーボールが使用されていました。

MC5

しっとりしたものからかっこいいものまで、ピアノが好きだそうで、「生ピアノでやれるなら!」とこの05~07の3曲を選んだらしい。

「早いもので終盤です。ここからはテンポのいい曲を歌いたいと思います」
雨宮さんの「前の人(指定席)、立ちたいですか?」という問いかけに、ざわつく会場。まぁ立つような雰囲気でもないしなぁ…w
「じゃあこのままで!(笑)」

「次に歌う曲は、中森明菜さんの『DESIRE』です」という言葉に大歓声。
「やっぱり知ってますよね!」と嬉しそう。
「ミ・アモーレ」「北ウイング」「飾りじゃないのよ涙は」など、どの曲を歌おうか迷ったものの、好きになったキッカケの曲ということで「DESIRE」を選択。

08.DESIRE -情熱- / 中森明菜(1986)

09.CAT'S EYE / 杏里(1983)

イントロで右手人差し指で上を指差し、「カバー最後は『CAT' EYE』♪」とこれまた妖艶に。
1番の後の台詞っぽいところも録音で再現。

MC6

キッズステーションでアニメの「キャッツ・アイ」も見ていたそうで、「一応アニソン枠」らしい。
それから年月が経って、中華料理屋(「飛んでイスタンブール」とは違う店)で流れているのを聴き、好きになったそう。
「別に歌詞に"青いドレスのセクシーガール"があるからではないです!」

1番の後の台詞パートについては、「あそこがないと『CAT' EYE』っぽくないので、頑張って録りました」
ここだけでなく、「恋に落ちて」「Close to you」など、英語が多くなり苦労したそう。
「3キャラくらい演じ分けて、一応『キャッツ・アイ』(来生三姉妹)みたいなつもりです」

ここでインフォメーション。

5thシングル発売決定→こちら
「攻めてますよね!」

2ndソロライブ開催決定→こちら
「ありがとうございます!嬉しいなぁ」
「見守ってくださっている皆さんの前でお知らせできて、嬉しいです!」


第一部の最後の挨拶。
「好きな曲だからこそ申し訳ないというか、大丈夫かな?」と不安だった心境を語る雨宮さん。
しかし、「自分の好きな曲を皆さんに知ってほしい」という気持ちもあったそう。
「全部の曲を知ってる人がいたら、逆にどうしようと緊張しましたが、やれてよかったです」
「皆さんがどのくらい楽しめたかはわからないですけど、もし"リサイタル2"があったらいいなと思います」
「自分の好きな歌を、好きなピアノと一緒に歌うことができて、皆さんと一緒に素敵な時間を過ごすことができました」
「最近落ち込むこともありましたが、『私、もっと頑張りたいな』って思いました!」

第二部の最後の挨拶。
「リサイタルをやりたいと言って、こうしてやれて良かったです」
「歌うのが好きなぶん、思い通りに歌えずに苦しくて、気持ちが離れたこともありました」
「『irodori』を出す少し前から、以前にも増して70~80年代の曲を聴くようになって、『私もこんな風に歌い続けたい!』と気持ちを取り戻させてくれた曲たちです」
「そんな曲を聴いてくださり、ありがとうございました!」

10.irodori / 雨宮天(2017)

生ピアノ付きの特別バージョン。
ずっとステージの横の方にほんのり灯っていた青い照明。
それが最後の「密やかなブルー」でステージ全体が一瞬青に染まったあと、雨宮さんの直上にあたるところで2つだけ、それでも鮮烈に輝いていて、ガチでヤバかったです。


歌唱後、先に橘さんが退場。

「皆さんの前で歌えて幸せでした!ありがとうございました!」
「大好きな曲たちを、聴いてくださって、受け取ってくださって、(冗談めかして)そしてよかったら持って帰ってくださって、ありがとうございました!」



第二部が下手前方の席だったので橘さんに注目してみたんですが、「恋に落ちて」「irodori」の2曲はイヤモニを外して、直に雨宮さんの歌声を聴いていました。
また、特に「irodori」で顕著だったけど、感情を込める時に椅子からちょっと立ち上がったり、ペダルを踏まない方の足がピアノの下で踊っていたり、とてもアーティスト!って感じだった。
新情報発表時など、観客席を見渡しながら温かい表情で拍手していて、これまで名前を知る機会はなかったけど、ずっと裏で支えてくださった方なんだなぁ…とか。

雨宮さんについて。
MC中も歌唱中もずっと楽しそうで、それが何より幸せだった。
なんか腰とかすごかったもんね、ノリノリやんけ!っていうね、楽しかったなぁ。

加えて感じたのは、「歌姫」然としているなぁということ。
上記の橘さん絡みで言うと、(少なくとも第二部は)歌唱中一度も橘さんと目を合わせていないんですよね。
一方の橘さんは、雨宮さんの息遣いをその背中から感じ取りながら奉仕している感じがして、こりゃたまらん…となっていました。

改めてセトリ(クリックでYouTube開きます)。
CAT'S EYE / 杏里(1983)
個人的な話をすると、「◎=曲もメロディも知ってる」「○=曲名だけ知ってる」「△=曲名も知らない」という感じでした。
メロディは知らないのに曲名を知ってるってことは、それだけ名曲っていうことだよね。
「どこでこんな曲知るんだよォ!」と思っていましたが、雨宮さんがキッカケとして話していたモノマネ番組も外食も、僕の育ってきた環境にはないものだったので納得。
だからこそ聴けて嬉しかったし、僕にとっては「音楽で彩るリサイタル」というだけでなく、「音楽"を"彩るリサイタル」でした。
知らなかった白黒の曲たちが、雨宮さんのおかげで色鮮やかに彩られた、的な。

今回の「好きな曲をひたすら歌うだけ」というコンセプトは大好きだし、雨宮さんも言っているように「リサイタル2」があるといいなぁと思います。
その前に大阪リサイタルがあって、5thシングルと2ndソロライブもあるし、楽しみなことばっかでありがたいありがたい。





おわり